ロボット自動化事例

【導入事例】性能評価試験に小型ロボットアームを活用、同じ動作を安定して再現

小型ロボットアームの導入事例として、プラスチックキャップやPETボトル、各種包装資材の製造販売を手がける三笠産業株式会社で、製品の性能評価試験に活用されている事例をご紹介します。

プラスチックキャップ、PETボトル、各種包装資材の製造販売を手がける三笠産業株式会社は、「液体をパッケージする」というコンセプトのもと、食品分野を中心にキャップ、ボトルなどの樹脂製包装用製品を展開しています。累計開発数は5,000点を超え、製品のラインナップ数は1,300点以上に上ります。
消費者のあらゆるニーズに応えるべく、日々技術開発を手掛け、より良い製品を社会にお届けする同社の製品開発部門は、設計から試作、製品化まで幅広く携わります。同部門では製品の性能評価試験に小型ロボットアームを用いています。

消費者のニーズに応える、液だれしにくいキャップ開発

私たちが日常生活で目にする液体調味料には様々な形状のキャップがついています。このキャップを開発・製造している同社は、製品を開発する上で消費者から多様な要望が寄せられます。そのひとつとして、調味料の蓋を開け、液体を注いで戻したときに、キャップやボトル自体に液が付着しないよう液だれしにくいキャップを作ってほしいというものがあります。液だれしにくいキャップを開発する中で、数ある試験項目に加えて、内容物の液体を注ぐ動作を何百回も繰り返し行い、実際に液だれしないかを試験されています。この試験を機械化することで同じ動作を安定して再現でき、人的負担も減るのではないかと考えられました。

導入しやすい価格設定、簡単なビジュアル型プログラミングツール

同社では機械化を検討するにあたり、ボトルを持ち上げ液体を注ぐ動作が可能な機械を探し、当初から価格面での導入のしやすさを最も重要視されていました。また、試験でキャップが付いた500gのボトルを持ち上げるため、可搬重量が500g以上の機械を探されていました。そこで辿り着いたのがDOBOT社製の小型ロボットアームで、価格、最大可搬重量と、重視していた点をどちらもクリアできたとのことでした。
また、簡単に使い始められるビジュアル型のプログラミングツールがあることや、導入時にユーザー向けの講習を受講できることが導入の決め手となったそうです。

ロボットアームで動きを再現し、液切れ試験に活用

現在は、小型ロボットアームの先端に専用のツールヘッドをつけることで、液切れ試験に必要な動作をロボットアームで再現し、試験に活用されています。液切れ評価の機械化は同社の製品開発部として初めての試みですが、期待通りの効果となっており、社内でも液切れ試験への活用が定着しつつあるとの評価をいただいています。

企業プロフィール

企業名 三笠産業株式会社
事業内容 プラスチックキャップ、PETボトル、各種包装資材の製造販売
従業員数 550名
企業サイト http://www.mikasa-ind.co.jp/

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